細胞株の遺伝子改変は、ゲノム編集技術の確立により急速な発展を遂げております。 上記技術を用いることで、複数の遺伝子を同時に改変させることができるようになりました。また、非常に効率良く改変できることから、遺伝子改変細胞株の作製もますます盛んに行われるようになってきました。 弊社でもガン細胞株を中心に株化細胞の遺伝子改変サービスをご提供しております。 ご利用ください。
弊社での株化細胞使用実績
HEK293 / HEK293 / A549 / U937
OCI-Ly3 / OCI-Ly10 / HeLA
L929 / STO / 3 /T3
実施例
- 株化細胞の準備(約1週間)(以下、株化細胞の改変と受注フロー)
ご依頼者ご要望の株化細胞をご提供いただき、凍結保存してあるバイアルから細胞を増やしCRISPR/Cas9システムによる遺伝子改変作業に供します。ご提供いただいた細胞株はマイコプラズマ検査を行った後、使用させていただきます。 - ゲノム編集作業
準備した株化細胞に、Cas9-gRNA発現ベクターを導入し、株化細胞のゲノム編集作業を行います。なお、Cas9-gRNA発現ベクターの使用につきましては、Broad Institute(Cambridge, MA, USA)より特許使用許諾権を取得しております。- gRNAの準備(約1週間)
gRNAは、「Optimized CRISPR Design(http://crispr.mit.edu/)」、および「CRISPRdirect(http://crispr.dbcls.jp/)」を用い、両ツールのなかの配列で共通して特異性の高い配列を選択します。また、配列情報を確認するためgRNAとなる領域のシークエンス解析を実施いたします。 - Cas9-gRNA発現ベクターの準備とベクター導入作業(約1週間)
標的遺伝子に対し準備したgRNAとCas9が組み込まれたCas9-gRNA発現ベクターを 調製し、4D-Nucleofector™(LONZA)を用い導入します。
Cas9-gRNA発現ベクターを導入された細胞株の各ウェルごとでの遺伝子改変の有無を確認するために遺伝型解析(Surveyor assayまたはPCRスクリーニング)を実施いたします。 - 限界希釈法によるライン選択(約3週間)
Cas9-gRNA発現ベクターを導入された細胞株を単離し、限界希釈法により単一細胞から増殖した細胞集団を樹立します。 - 変異細胞株のスクリーニング(約3週間)
限界希釈により選抜した株の細胞の一部を回収してそれから抽出したゲノムDNAを用い Surveyor assayまたはPCRスクリーニングによる遺伝型解析を実施し、変異細胞株の候補を選抜した後、シークエンス解析を行い、遺伝子改変細胞株の確定を行います。
- gRNAの準備(約1週間)